【マンスリーセレクト10月『廻り神楽』+黒森神楽上演!】歴史的建築・東屋で体感する、港町の風情と伝統芸能
10月のマンスリーセレクトは、岩手県三陸沿岸に古来より伝承される異能の芸能集団「黒森神楽」の巡行を描き、キネマ旬報文化映画部門ベスト10に選出された、2017年公開のドキュメンタリー映画『廻り神楽』のリバイバル上映と、スペシャルプログラムとして、宮古市の歴史的建築である東屋を舞台に、黒森神楽の上演を行います。
Program 1 映画『廻り神楽』上映
Introduction
岩手、三陸の海辺を340年以上にわたり旅し、沿岸の人々を楽しませてきた黒森神楽。映画『廻り神楽』は、東日本大震災後、再び巡行を始める神楽衆の姿を記録し、キネマ旬報2017年文化映画ベストテンに選ばれたドキュメンタリー映画の秀作です。海とともに生きる三陸の人々は家に神楽を迎え入れ、海の安全、大漁祈願、家族の安寧の祈りを託します。ザシキワラシやオシラサマ、神々の精霊が今も息づく豊かな三陸の海辺で生まれた、津波のあとの「海の遠野物語」と呼べる作品です。
ココが見どころ!
伝統芸能や祭りが形骸化した地域も多くありますが、 ここ岩手の三陸沿岸では神楽が今でも地域に根付いています。 黒森神楽の巡行は これまで340年以上巡行が続いてきました。 それは三陸の自然と歴史が神楽を生み、地域の人々の想いが巡行となり、受け継がれてきました。 黒森神楽は三陸の人たちの営みそのものなのです。 温故知新とはよく言ったものですが、震災後7年が過ぎた今、先人たちが培ってきたレガシーから今を生きる私たちを俯瞰して、これからを生きるヒントになればと願っています。映画では震災後6年経った三陸が描かれています。(プロジェクトメンバー井田裕基)
Program 2 黒森神楽についてのトークプログラム
「廻り神楽」上映後の後に、トークプログラムを行います。普段は聞けない神楽トークをご堪能ください。1回目の上映後は、映画「廻り神楽」の監督・プロデューサーである遠藤協さんを迎えてのトーク。2回目の上映後は、遠藤さんに加え、東北文化財映像研究所 所長の阿部武司さん、さらに神楽衆を交えてのクロストークを開催します。
Program 3 黒森神楽「伝統芸能体験プログラム」
上映終了後17時よりスペシャルプログラムとして黒森神楽の上演を行います。会場はシネマ・デ・アエルの上映会場と同じ、藩政時代に酒蔵として建てられた商家・東屋の土蔵の特設スペースです。
津波や地震、火災など歴史を伝える多くの建物が流出した三陸沿岸部において当時の姿を今に残す稀少な建築である東屋、そして340年以上前から演舞を継承してきた黒森神楽、歴史と文化を今に伝えるスペシャルなコラボレーションです。
貴重な機会に是非ご参加ください。
(伝統芸能体験プログラムの参加は映画鑑賞とは別料金となります)
※体験プログラムの取り組みは、歴史と文化への理解を深め、次世代の担い手(観客と神楽衆)を育成を目的に実施されます。
伝統食のお振舞
黒森神楽の上演時には伝統食のお振舞を予定しています。
宮古地域において古来食べられていた「食」を再現し、より深い文化体験をお楽しみください。
「廻り神楽」上映会&黒森神楽の体験プログラム
日時:2018年10月27日(土)
場所:岩手県宮古市本町2-2 東屋駐車場蔵内
プログラム①【映画「廻り神楽」(94分)】
上映時間:①10:30 ②14:00
参加費 :¥1000(中学生以下無料)
定員 :40名
プログラム②【黒森神楽についてのトークプログラム】
開始時間:①12:00 ②15:30
1回目の上映後(①)は、映画「廻り神楽」の監督・プロデューサーで
ある遠藤協さんを迎えてのトーク。2回目の上映後(②)は、遠藤さん
に加え、東北文化財映像研究所 所長の阿部武司さん、さらに神楽衆を交
えてのクロストークを開催します。
プログラム③【黒森神楽の体験プログラム】
上演時間:17:00~18:30
参加費 :¥1000(中学生以下無料)※プレイベントの特別料金です
定員 :40名
東屋さんの「蔵」が黒森神楽の特設舞台に。
演目解説とともに神楽の演舞を体感するプログラムです。
※当日は伝統食のお振舞もあります。是非ご参加ください。
『廻り神楽』
監督・プロデューサー:遠藤 協(えんどう かのう)
監督: 大澤未来 (おおさわ みらい)
エグゼクティブ・プロデューサー:三浦庸子・北村皆雄
出演:黒森神楽保存会
語り:一城みゆ希
昔話朗読:森田美樹子
製作:ヴィジュアルフォークロア
制作年:2017年
時間:94分
キネマ旬報2017年文化映画ベストテン